うたたね日記〜姫言葉ヒメゴト〜えいひ嬢による日々の言ノ葉を綴る、うたたね日記。

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無題



わたしが長い時をかけて紡ぎ 築いてきた信じるべきものが
今 壊れた
いつからだろう その兆しに気が付いたのは あれは確か幾年か前の春だったか
けれど本当は そのもっともっと前
いつかこんな日がやって来ることを 私は知っていたのではないか

必ずや訪れると信じていた 約束の時
春が過ぎ 夏が過ぎ 幾度目かの寒い冬を通り過ぎても
疑うことをしなかったのは きっと私が馬鹿がつくくらい子供だったからなんだろう

全ての雑音と不安をかき消すように 
明日になればきっと 私はそう自分に言い聞かせ
ひとり 永い時をこの部屋で待った

寂しくは 無かった 
ただとても静かで 神聖な日々だった
誰に理解されなくていい わたしの還るべき場所はここ

何もかもを失くしても ここからならまた始められる そんな気がしていた
涙は流さない 流れない 訪れるであろうその時を 
ただ信じるためだけに 生きる 

けれどついに その時は訪れなかった
ここにはもう 何も無い 
わたしの待ち続けていたその時は もう二度と 訪れない

ここにあるのは 旅立つまでに残されたほんのわずかな時間と
行く宛てを失くし 粉々に砕け散った 私の心
月と落ち 月に消えにし 我が身

今の私に ほんのわずかでも チカラが残されているなら
何もいらない もう何も だから最後に せめてもう一度だけ君に会いたい 

何をそんなに生き急いでいるのですか と
まだ続くと どうして思ってはくれないのですかと そう言った
君の傍で 赦されるなら 涙枯れるまで 泣きたい 

出会ったばかりの何も知らない君は そんな私に戸惑うだろうが
何も言わず 横並びの席に座り あの時と同じ 冷たいコーヒーを飲みながら 
静かに傍に居てくれるだろう

そしてひとしきり泣き止んだら 僕も話していいですかと そう言って
あの時のように 今まで誰も言ってくれなかった言葉を 
私に聞かせてくれるだろう

そうすればまた もう少しだけ生きてみようと 思えるだろうか
君が生きていてくれれば 私にも これから闘うための理由が 見つかるだろうか




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